
マンモグラフィとは、乳房に特化したレントゲン検査です。胸部レントゲンの乳房版ともいえます。 検査では乳房を2枚の板で固定し、4〜5cm程度まで薄く広げた状態で上下左右から撮影します。乳房を薄くすることで乳腺の状態を鮮明に映し出せるだけでなく、被曝量も減らせます。 専門医が撮影画像を読影し、乳がんなどの早期の変化を発見します。初期の乳がん発見に有効な検査ですが、乳房を挟むために痛みを伴う場合もあります。

超音波検査(US)とは、超音波を利用して乳房内部を調べる検査です。 検査時には乳房にジェルを塗り、その上からプローブと呼ばれる専用器具を当てます。プローブから発せられる超音波は体内で反射し、その反射波を受信して画像化します。 使用される超音波は人の耳には聞こえない高周波音であり、痛みや放射線被ばくの心配もなく安全に受けられます。超音波検査(US)では乳房内のしこりを確認でき、その大きさや形から良性か悪性かをある程度推測することが可能です。
マンモグラフィは超早期乳がんのサインである石灰化を見つけやすく、検査の基準が統一されている点が大きなメリットです。
一方、微量ながら放射線被曝を伴い、高濃度乳腺の乳房では異常が隠れて見つけにくいというデメリットがあります。
超音波検査は放射線被ばくがなく安全で、気になる部分を集中的に観察でき、高濃度乳腺でもしこりを見つけやすいメリットがあります。
ただし、良性のしこりも映りやすく、石灰化は捉えにくい点がデメリットです。また,検査精度は技術者の経験に左右されます。
穿刺吸引細胞診(FNAC)とは、乳房のしこりや異常部位などに細い針を刺し、注射器で細胞を吸い取って顕微鏡で観察する検査です。多くの場合は局所麻酔を使用せず、痛みは採血と同程度で、10分前後の短時間で実施されます。
その採取された細胞を病理技師・病理医が評価し、良性か悪性か、その他の状態を明らかにします。FNACのメリットは、低侵襲かつ費用と体への負担が少ない点であり、アウトプットで迅速に診断結果が得られる点です。
一方、採取された細胞が少ない場合や部位を取り違えた場合は偽陰性となってしまうこともあり、すべての乳病変を確実に判定できるわけではありません。
針生検(CNB)とは、ばねの力で一瞬のうちに乳房の組織を切り取り、顕微鏡で良性か悪性かを調べる検査です。局所麻酔を使用するため痛みはほとんどなく、採血程度の負担で行えます。
やや太めの針を用いて数回組織を採取する必要があり、その際には「カチッ」という音や軽い振動を感じることがあります。傷跡は2〜3mm程度と小さく、翌日から入浴も可能です。
検査時間は20分ほどで、多くの乳腺病変を確定診断できる重要な方法です。
吸引式乳腺組織生検(VAB)は、バネの力と吸引力を組み合わせて乳腺組織を採取する検査です。
「マンモトーム生検」や「バコラ生検」とも呼ばれ、コア針生検では診断が難しい石灰化病変や不明瞭なしこりに有効です。
1度で複数の組織を吸引できるため、針を繰り返し刺す必要がなく、より高い診断精度が得られるのが特徴です。
検査は健康保険が適用され、患者の負担を抑えつつ、乳がんの早期発見や確定診断に大きく役立ちます。
乳がん検診は年齢や乳腺の状態に合わせて受けることが大切です。厚生労働省は40歳以上の女性に2年に1度のマンモグラフィ検診を推奨しており、石灰化の段階で腫瘍を発見できる有効な方法です。 しかし、高濃度乳房では腫瘍が隠れて判別が難しい場合があり、若い女性やアジア人に多く見られます。そのため、医師から乳腺比率が高いと指摘を受けた方はエコー検査を併用すると安心です。 検査を受ける際には、熟練した技術を持つ乳腺専門医のいる施設を選ぶことが望ましいです。
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